煉義

大好きの・・・

満天の星と恋の光 8

出前のうな重に恐縮しつつも、そこは育ち盛り。どうせそれだけじゃ足りんだろうと用意されていた、肉じゃがやら豆腐ステーキやらのおかずまですっかり平らげて。シイタケととろろ昆布のみそ汁もきれいに空にした中学生組に、錆兎の父はちょっぴりポカンとし、...
大好きの・・・

満天の星と恋の光 9

大人たちも交えての雑談は和やかに過ぎて、チャームも完成してしまえば特にやることもない。夏の日はまだ高く、時間はたっぷりとある。 道路の渋滞を見込んで予定を立てていたから、初日の今日は予想外に余裕があった。とはいえ、もともと細かな予定は組んだ...
大好きの・・・

満天の星と恋の光 10

バーベキューの後片付けをしている最中に話題になったのは、明日の沢登りである。 石を拾うことは母にも告げてあったから、大人たちにも伝わっていたようだが、沢を遡行するとは思ってもいなかったらしい。杏寿郎が「俺らでも沢登りできますか?」と尋ねたと...
大好きの・・・

満天の星と恋の光 11

閉じたまぶたを透かして、朝の眩しい陽射しが眼球を刺す。ギュッと眉を寄せた杏寿郎は、すぐにパチリと目を開いた。 錆兎が夕べセットしていたスマホのアラームはまだ鳴っていない。代わりにどこかの家の雄鶏が、けたたましい鳴き声をひびかせていた。 窓を...
煉義

落花流水

お題:私は今、幸せなんだよ(アンケートにお答えくださった方、ありがとうございました)※原作軸 ラストは転生後 800字2/7分。  煉獄にとって、初めて逢ったときの彼の印象は薄かった。 そもそも初対面時は、逢ったなどといえるようなものでもな...
義勇受

恋を知るということ

煉義の『竜胆』の世界線で、煉義からの義炭です。最終決戦後捏造。ラストは煉義風味。
大好きの・・・

満天の星と恋の光 12

岩盤の高さは、ざっと見積もって三メートルほどだろうか。階段状になった岩を流れてくるので、滝と言われて思い浮かぶイメージとは重ならなかった。流れ落ちる水量も、観光地で見るような瀑布とはけた違いに少ない。 それでも勢いよく流れ落ちる水は空気を孕...
竜胆シリーズ

流れ星 【加筆修正版】

原作軸煉義『流れ星』の加筆修正版です。前編パートにはほぼ加筆はありませんが、後編ラスト近くにエピソードを追加しました。
煉義

影遊び(お題:69影)

原作軸で、告白から付き合い始めの初々しい煉義のお話。煉獄さん視点。 100のお題:No.69『影』
大好きの・・・

満天の星と恋の光 13

装備を使って岩盤を下りる懸垂下降の練習には、さほど時間はかからなかった。本格的に登山をするのならともかく、ハイキングめいた山登りでは、そもそもロープやカラビナなどの装備自体、必要ないだろう。懸垂下降はアクシデントの際に必須な技術ではあるが、...