大好きの・・・ 大好きのチョコ 節分が終った二月の商店街は、赤やピンクで溢れている。ランドセルを背負ったまま杏寿郎は、華やいだアーケードをウキウキと歩いていた。 商店街に杏寿郎がやってきたのは、今日で二度目だ。 前は七夕飾りが揺れていて、杏寿郎は、短冊書かせてもらった。そ... 2021.02.13 大好きの・・・煉義義勇受
大好きの・・・ 大好きのチョコ(ロングバージョン) ※『800字分の愛を込めて』で書いたものに加筆修正したロングバージョンです 節分が終った二月の商店街は、赤やピンクで溢れていた。目に入るのは、そこここに飾られたピカピカしたハート型のバルーンやポップ、愛らしいラッピングのプレゼントを模した... 2021.08.15 大好きの・・・煉義義勇受
大好きの・・・ 霞の空と海の青 「母上、やはり大きすぎるのではないでしょうか」 鏡に映した自分の姿は、どうにも服に着られている感が否めない。杏寿郎は、慣れぬネクタイを気にしながら言った。 四月初めの穏やかな午後の陽射しに照らされて、姿見に映る濃紺のブレザーにグレーのスラッ... 2021.03.06 大好きの・・・煉義義勇受OTHER
大好きの・・・ 清かの風と小さな笑顔 空がだんだんと透明感を増して、吹く風も爽やかになってきた。季節は初夏。洗面所の窓から見える五月の空は晴れわたっている。清々しい朝だ。 中学生になった杏寿郎は、毎日、幸せいっぱいに学校に通っている。 そろそろ着慣れつつある制服は、まだまだサイ... 2021.03.07 大好きの・・・煉義義勇受
大好きの・・・ 五月雨と君の冷たい手(前) 六月中旬ともなれば、すっかりクラスメイトの顔と名前も一致して、新しい学校での生活にもだいぶ馴染んできた。校内で迷うことも、もうめったにない。 初等部から高等部までが併設された一貫校であるから、中等部の生徒は、ほとんどが持ち上がり組だ。杏寿郎... 2021.03.07 大好きの・・・煉義義勇受
大好きの・・・ 五月雨と君の冷たい手(後) 「さて、これから部活に出なきゃいけないんで、あまり時間がない。手短に済まそうか」 しとしとと降る雨のなか、錆兎は笑ってそう言った。 委員会が終わったと同時に錆兎にうながされ、連れだってやってきたのは、校舎の裏手にある大きな桜の木の下だ。放... 2021.03.08 大好きの・・・煉義義勇受
ピーターパンの箱庭 ピーターパンの箱庭【設定】 大学一年の錆兎と義勇、高一の炭治郎の現パロ。錆義で義炭なお話。錆義『と』義炭ではなく、あくまでも錆義『で』義炭。 こちらは設定のみです。 2020.06.28 義炭義勇受ピーターパンの箱庭右義あり義炭
大好きの・・・ 真白の雲と君との奇跡1 梅雨が明け、七月も半ば近くともなると、照りつける陽射しが暑さを増す。煉獄家ではあまりエアコンを使用しないので、全教室にエアコン完備の学校のほうが、よっぽど過ごしやすい。 とはいえ、一歩外に出てしまえば暑いことに変わりはなく、昼休みに校庭では... 2021.03.10 大好きの・・・煉義義勇受
大好きの・・・ 真白の雲と君との奇跡2 その朝、杏寿郎は目覚まし時計が鳴るより先に、パチリと目を覚ました。 意識が覚醒したとたんに、ぶわりと体中に歓喜がわき上がって、跳ねるように飛び起きた杏寿郎は急いでカーテンを開けた。 いつでもスッキリと目覚める杏寿郎だが、今日は特別だ。勢いよ... 2021.03.12 大好きの・・・煉義義勇受