原画展レポ、追加!

興奮冷めやらぬままに、パンフレットと記憶を照らし合わせながら書いた昨日の原画展レポ。
読み返してみれば肝心の原画についてなんにも触れてない! 
なにやっとんじゃ! ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン

てことで、レポの追加です。今しばらくお付き合いください。
といっても字書きによる絵に対するレポですから、絵師様から見れば的外れかもしれません。その点はご容赦をば。

悩んだ末に原画集は買わなかったので、ワニ先生の原画を拝見したのは初めて。しかも原画集と違って印刷されたものではなく、正真正銘の原画! 感無量だったのは言うまでもなく、それぞれのシーンを初めて雑誌で見たときのことを思い出したりもして、食い入るように見ちゃいましたw

で、絵も当然感動したんですけれども、印象に残った部分に「指定の文字」があります。
ワニ先生の手書きってことで、それ自体にも興奮しちゃってましたが、ハッとするものがあったりしたんですよね。
たとえば悲鳴嶼さんの手当をする愈史郎のセリフ。
ネームの時点では「この人」だったのを「コイツ」に変更したことが指定から読み取れたりして、ワニ先生の「より良くしよう、キャラらしさを大事にしよう」という姿勢がうかがえて、なんかもう感動で、うわぁ! って身震いしちゃいました。

あとね、連載開始当初の原稿には、指定が少ない。ラストに向かうにつれ、アシスタントさんへの指定が増えていってたんです。
それはそのまま人気の上がり具合やワニ先生の忙しさが増したことを示しているようで、感慨深かったです。それでも、大人気漫画の原稿ともなれば指定はかなり多く入ってるんだろうという素人の予想からすれば、だいぶ少なかったように思います。和気あいあいとアシさんたちと会話しながら描かれていたのかなとか、勝手に想像しちゃいましたw

集中線への指定で「フリーハンドで」って書かれてたのも、ドキッとしましたねぇ。
素人目にはよくわからない違いではあったんですが、プロにとっては重要なのかもしれないと、改めてささやかな違いに対する認識の差を知った気がします。

絵に関していえば、大御所の漫画家さんの原稿はホワイトが少ないというのを以前どこかで見たことがあるんですが、ワニ先生の原稿も想像していたよりも少なかった印象。もちろん、まったくないというわけではないんですけどね。
遊郭編で鬼化が進んだ禰豆子の絵とか、文様の位置を直されたらしいホワイト後がありました。
こだわりがあったんだなと伝わってくるのは、原画を拝見できたからこそですね。印刷された雑誌やコミックスでは、そういうワニ先生の細かな配慮はわからないですから。これを知れただけでも、行った甲斐がありました。
炭治郎とカナヲのやりとりで、コイントスする炭治郎を見てるカナヲにがっつりホワイトあったのも、デフォルメだし小さなコマなのに表情に悩んで描き直されたのかな、細かいとこまで気を遣ってらっしゃるんだなぁと、感動しましたよ。

比較的小さなデフォルメ化されたキャラのほうが、修正されたものが多かった印象なんですが、小さく描くほうがむずかしいのかな……どうなんだろ? 私個人の印象でしかないので、絵を描く方からすればそうでもないのかな?
戦闘シーンとか、童磨と対峙する伊之助とカナヲを描き直したあとがあって、小さく、でも等身を保って描くのって、描き慣れた人でも大変なのかなぁと素人目に思ったんですが、絵師様目線では共感されるのか、そういうことじゃなく配置の問題だよってことなのか、ご意見お聞きしてみたい気がしますね。
いずれにしても、修正された箇所を見るたび、悩み抜いて描かれてるんだなって感じられました。『鬼滅の刃』という作品のファンとして、感謝と不遜ながらも労いの気持ちが湧いてくる原稿だったのは間違いありません。

全体の感想としては、描線が本当に綺麗。最初のころの原稿には、線にほんの少しぎこちなさも感じたんですが、進んでいくにつれてなめらかになっていった気がします。
上から目線に感じられたら申し訳ないんですが、一巻の絵柄と最終巻の絵柄では異なっているように、線自体も迷いが減っていっているというか……。ワニ先生ご自身のキャラに対する親しみが増していく過程を見せてもらったって感じがしたんですよ。
慣れと言い換えてもいいのかもしれませんが、それよりはやっぱり、キャラたちがワニ先生の血肉に溶け込んでいき、自由自在に描けるようになっていったんだなって気がする。描き慣れたと称するよりも、キャラたちとワニ先生の距離が近づいた結果って言いたい。
もちろん、前述したように修正はあるんですけどね。これまた先にも書いた愈史郎のセリフ一つとっても、「このキャラが発する言葉はこうじゃない」とワニ先生ご自身が感じるぐらいに、キャラたちに寄り添っていったからこそって思えたんです。

線画の美しさも、絵やセリフに対しての修正の数々も、全部、ワニ先生が『鬼滅の刃』という物語とキャラたちを愛してくれていたからこそのもの。そんな気がヒシヒシと感じられる原画でした。

あ、あとね、原画に「消しゴムをかけた跡」が見受けられなかった!

いや、ど素人目線で本当にアレなんですが、まず下描きの段階で何度も描き直すってことがなかったんだろうかと、思っちゃいました。
……私の話で申し訳ないですが、むかーし昔、二次創作を初めたころには、その、絵も描いてたりしまして💦
イラストや漫画描いてたころは、下描きがうまく決まらなくて、消しゴムかけすぎて原稿用紙が毛羽立ったりしてたよ!? プロとど素人の字書きが描く絵を比べるなんて、おこがましいにもほどがありますけども、本当にビックリした💦
だって、戦闘シーンなんて、ポーズが本当にむずかしそうじゃないですか! なのにキレイなんですよ、原稿用紙が! プロってすごい……。

以前、某番組で藤田和日郎先生の下描きを見たときに、「先生、それ下描きじゃありません! ただのアタリです(描く位置を決めるだけのデッサン人形みたいなアレです)!💦」ってパニクったもんですが(ちなみに『ゴルゴ13』のさいとう・たかを先生も同様)、もしも機会があればワニ先生の下描きも拝見できたら嬉しいですね。

どんだけ書き忘れてたんだって文量になりましたが、こんなものかな?
つくづく、東京開催のときにも行っておけばよかった! 一度じゃ足りないよ! 原画展見て、コミックス読んで記憶と照らし合わせて、もう一度原画展へ。できるもんならやりたかった!
大阪は展示物が減ったこともありますが、できることなら東京と大阪、両方とも行きたかったです。行けただけで大満足なことにかわりはないけど、一度じゃ足りないもっと見たい! っていうのも本心。何度だって足を運びたくなる空間でした。
さすがに大阪まで何度も行くのは日程的にも金銭的にも厳しいので、諦めざるを得ませんが……くそぅ、東京にも行っとけばよかったぁ。゚(゚´Д`゚)゚。

後悔先に立たず。まだ悩んでいる関西近郊の方は、一般販売でチケット取れるようなら一度だけでも行っておくのをお勧めします。
新しい気づきがきっとあります。もっと『鬼滅の刃』とワニ先生が好きになります。それだけは断言できる!

てなところで、原画展レポ、今度こそ終わりです。もしかしたらまた書き忘れを思い出すかもだけどね💦
そのときにはこそっと書いちゃうかもですので、お付き合い願えれば幸いです。
あー、楽しかったぁ!💕💕💕