キメ学

キメツ学園設定のお話。年齢操作や、未来捏造の話もあります。

SS~短編

Hush a Bye Baby(ロング&炭治郎おたおめvr.)

眠い。半ば眠りながら歩いてるぐらい、とにかく眠い。 昼休みの喧騒すら意識の片隅をかすめるだけで、炭治郎の頭には「眠い」以外の言葉はろくに浮かばなかった。誰かに呼びかけられるたび反射的に笑顔を向けるのは、長男として培ってきたやせ我慢の賜たまも...
SS~短編

押されて引いて、恋愛計算答えはいつか

「あの……ドキドキしますか?」 と、言われても。義勇はどう答えたものかと、わずかに眉根を寄せた。 ドキドキの意味によっては、はい、だ。つま先立ってプルプルしている炭治郎の足を見ると、どうにもドキドキする。もっとふさわしい言葉で言うなら、ヒヤ...
学び舎アルバム

学び舎アルバム 800字まとめ

キメ学で秘密(と本人たちだけが想っている)交際中のバカップル義炭のお話。800字で書いたもののまとめです。
学び舎アルバム

学び舎アルバム 甘えん坊大王降臨の日

その朝、キメツ学園に激震が走った。 事の起こりは登校時の校門。仁王立ちした体育教師が、ひとつ咳をした。ただそれだけである。 冨岡先生だって人間だもの。しかも季節は二月初旬。春は名のみの真冬の寒さ。咳のひとつぐらいは出るだろう。なんて、思うよ...
学び舎アルバム

学び舎アルバム 大混乱の顛末

針のむしろ。義勇にしてみればこの状況はその一言だ。端からすればイチャついているようにしか見えなかろうが、だからこそ義勇は正真正銘困り果てている。「本当のことを言ってください」「……それよりまず俺の上からどけ」「誤魔化さないでください!」「そ...
SS~短編

春の猫

お題:だって、愛しているから(アンケートにお答えくださった方、ありがとうございました)※義←炭からの義炭 2/22 猫の日  義勇が傘を片手に竈門ベーカリーにやってきたのは、炭治郎が、看板をしまい込もうとしたときだった。「あ、義勇さん。いら...
学び舎アルバム

学び舎アルバム そのスマホ見るべからず

キメツ学園には、まことしやかにささやかれる噂がある。いや、それは噂というよりむしろ、警告だ。  曰く、冨岡先生のスマホを決して見てはならない。  言われんでも、先生のスマホを見る機会なんてないだろ。そう苦笑したりあきれたりするのは早計が過ぎ...
学び舎アルバム

学び舎アルバム エンドレスハッピーエンドの始まりは(お題1:はじまり)

炭治郎が生まれて初めて恋をしたのは、中学の入学式でだった。いや、それではちょっと語弊がある。  その日、そのときになって、初めて自分の恋心に気づいた。それが正しい。  その心は、炭治郎が物心ついたころからずっと胸にあった。見ているだけでドキ...
SS~短編

約束はいらない

2021年義勇さんお誕生日おめでとう! 誕生日あんまり関係ない話になりました💦
学び舎アルバム

学び舎アルバム ~おまじないは限定仕様~

煮詰まっている。それはもう、竈門ベーカリー特製のいちごジャム以上の濃厚さで。  義勇は、ジトッとした半目を己に向ける恋人に、思わず胸中で唸った。「……少し、気分転換でもしたらどうだ」 問うた声は、質問や命令というよりも、むしろ懇願に近い。だ...