いつもありがとうございます💕
OBA様、『twine』の読後、時間を空けずにとにかく何かお伝えしたいとwabeboxから感想をお送りしましたが、改めてちゃんと感想を送ります。
新作を届けてくださり、ありがとうございます!
29日のWORDの更新を最後にしばらく更新がされていなかったので、どうされたのかな~と気になっていたのですが、新作を書かれていたのですね。
『twine』のアイキャッチも、魚が泳いでいた水面を思わせる波紋が入った表紙も、どちらも素敵です。魚のうねり具合と、獅子の遠吠えのシルエットは、転生前の彼らの姿を思わせるし、魚と獅子のテクスチャが幻想的で、魂が肉体を離れて彼らが星座に生まれ変わる感じもします。満月と美しい色彩の星空は、獅子と魚が生前、そういう星空の下にいたのかなと想像したくなるし、星座の世界のようでもあるなと思います。
このお話を読み始めたら、頭に『手袋を買いに行ったら大好きな人ができました』がよぎりました。文体が似ていると思ったからです。あのお話は煉義ではないですが、作中の煉獄さんも義勇さんも好きなんですよね~。話が逸れました。
登場するのは獅子と魚なのですが、振る舞いとか気質が煉獄さんと義勇さんを思わせ、私の中では煉義として読んでいました。
とは言っても、やはり獅子は獅子、魚は魚なので、その生物の本能を感じさせる描写もあり、そういうところも好きです。
例えば、以下のところ。
>これはぬかった、ほかに生き物がいたのか。むざむざ獲物を逃すところだった。さっと鋭い視線を泉に投げた獅子は、泉のなかに動くものを見つけました。
とっさに鋭い視線を向けるところとか、獅子の野生の本能が感じられて好きです。
でもその一方で、極度の空腹状態にあるにも関わらず、獲物になる魚に一目惚れして捕食することをせず、沈む魚影に小さくうなって引き留めるところとか、ご機嫌に尻尾を揺らせるところとか、ずっと小さな泉のほとりから離れないところとか、心を感じられて萌えました。
>喉の乾きを癒すよりむしろ、どうにか腹を満たすために獅子は、しきりと水を飲みました。
とか
>いえ、実際魚は、さぁどうぞと言わんばかりに岸へと跳ね上がってきさえしたのです。獅子があわてたのは言うまでもありません。獅子は岸で苦しげに身をくねらせる魚を鼻先で押しやり、泉へと戻しました。
どこか不満げに見つめてくる魚に獅子はグルルとうなり、君を食べたりはしないと伝えようとしたのですが、魚は何度かそれを繰り返しました。
とかは、自己犠牲を厭わず互いを想っているからこその行動で、胸がキュンとなりました。
>それでも、天へと願うことはできませんでした。願いが果たされたそのときに、獅子の命は終りを迎えるのです。自分に触れた獅子が亡くなれば、魚はなにを思うでしょう。獅子が死から逃れるなどもはやありえぬことですが、獅子は、魚には自分のせいだと思ってほしくはなかったのです。
天へと願えなかった理由が、魚には自分のせいだと思ってほしくはなかったというのが、自分勝手ではない恋をしていることが強く窺えて、胸にジーンときました。
>俺のことは心配するな、君はいつまでも元気でいてくれと獅子は吠えます。
この心の声とかは、煉獄さんとして読んでいました。
>獅子の命は残りわずかで、もう目も見えなくなってきています。けれども獅子は歩み去る力だけあればいいとばかりに、最後の力をすべて、魚を安心させるためだけに使ったのです。
魚を安心させるためだけにというところ、やられました。
>これではやっぱり魚を傷つけてしまうかもしれない。獅子は躊躇し、ジリッと後ずさりました。
躊躇って、後ずさりするところ、好きです。
>涙に濡れた瑠璃の瞳がやわらかくたわみ、獅子の胸が痛くなるほどにやさしい微笑みが、魚の白い顔に浮かびます。大きすぎる喜びが獅子の瞳にも涙を誘い、獅子も愛おしさを込めて微笑んでみせました。
とか
>どれだけ夢中になっても、獅子は、魚を傷つけたくはありません。自分の爪が、牙が、魚の体に一筋の傷もつけぬよう、獅子はただひたすらにやさしく魚に触れました。
とか、好きです。
>ならば昨夜の奇跡は、魚が己の命をかけて獅子の願いが叶うようにと願ってくれたからに違いありません。
だから獅子は、ひたすらに魚自身の願いを、望みを、どうか叶えてくれと願い祈りました。
魚も獅子も、己の命をかけて、ただ一心に相手の願いが叶うように願う…。
とても切ないけれど、ただひたすらに相手の幸せを願う純粋かつ一途な想いが美しいと思いました。
2ページ目は魚視点で、獅子視点ではわからなかった魚の悲しい過去を知れたり、気持ちがわかって、とても良かったです。
>だというのに、獅子は魚を捉えようとはしません。やっぱり自分では、こんなにも美しい獣の餌にはふさわしくないのだろう。きっと獅子はこのまま立ち去ってしまうに違いない。不甲斐なさと悲しさに耐えきれず、魚はまた水底に戻ろうとしました。
あの時、魚はこんなふうに思ってただなんて、思いもしませんでした。
>けれどもそのうなり声はとびきりやさしく聞こえました。どこか甘く、魚を呼んでいるようにも聞こえます。
とか
>魚が尾ビレをユラッと振れば、獅子の尻尾もパタリと地を打ちます。まるで一緒に踊ってでもいるかのようで、魚はだんだんとうれしくなってきました。
とか、言葉を交わして理解しているわけではないけれど、相手の声から、行動から、何となく通じている感じ、好きです。
>必死に体をくねらせて、魚は獅子へと水しぶきを振りかけます。せめて少しだけでも心地よいと思ってくれればいいのだが。
すごく優しいと思いました。
>獅子にまた好いてもらえるようにとは、願いませんでした。天が叶えてくれたとしても、獅子の心を操るような真似はしたくはなかったのです。
また出逢えたら、獅子に少しでも好きになってもらえるよう、今度はもっともっと頑張ろう。初めましてから、もう一度。今度は一夜で終わる奇跡ではなく、いつまでも獅子と一緒に笑って過ごせるように頑張るのだ。魚は命の火が燃え尽きるまで、ただそれだけを願い続けました。
自分を忘れた獅子ともう一度出逢えたら、好きになってもらえるよう頑張ろう。そうして今度はきっと、固く一つに想いを撚り合わせ、いついつまでもともに。
ここ、とても前向きな気持ちが詰まっていて、好きです。
ここから3ページについてです。
>姉さん……錆兎っ。
再会できて良かった!と思いました。
>「そこの人! すまないが、ここはどこだろうか。気づいたらここにいたんだが、さっぱりわからないんだ!」
元気で正直な物言いに、思わず笑みがこぼれました。
>と、獅子が不意に近づいてきて、身をすくませた魚の頬に、そっと触れてきました。
ここ、ドキッとしました、笑。義勇さんが涙を流したからなんですね。
>「なぜだろう、初めて逢ったはずなのに、君を見ているとひどく胸が苦しい。けれど、つらくはないんだ。うれしくて、幸せで、なぜだか俺こそ泣きたくなってくる」
ここ、好きです。
>「……初めまして。俺は、義勇。名前を、教えてくれ」
初めましてからもう一度始めることができたんだなと嬉しくなりました。
>ちらりと上目遣いに見た獅子の顔には、世界中の幸せを集めたかのようなとろけんばかりの笑みがありました。
私まで幸せな気持ちになりました。
>義勇も、歓喜の涙に濡れた頬をゆるめ、じっと愛しい人を見つめ微笑み返しました。
この場面を想像して、心が温かくなりました。
waveboxで感想をお送りした時にもお伝えしましたが、希望に満ちた明るい終わり方で、とても満足です!
素敵なお話を書いて下さり、ありがとうございました!
モカさん、いつも丁寧なご感想ありがとうございます💕
waveboxのメッセージ、もしかしたらと思ってましたが、やっぱりモカさんでしたかw
あちらでもお伝えしましたが、今回の話は煉義と言いつつ獅子と魚ばかりで二人の名前はまったくと言っていいほど出ませんので、ご感想いただけて安心しました。ありがとうございます💕
アイキャッチと表紙についてもお褒めいただき、すっごくうれしいです! ちょっと自画自賛しちゃうぐらい自分のなかのイメージ通りに作れたアイキャッチと表紙でしたのでw
獅子や魚も含めてすべてフリー素材の組み合わせです。シルエット素材を配布しているサイト様に獅子と魚(じつはもとは金魚ですw)があってよかったw 加工OKクレジット不要の配布者様には感謝しかありません。ありがたや(ー人ー)
『手袋を買いに行ったら~』もお読みくださってたんですね! 義炭なのにありがとうございます~💦
おとぎ話っぽくと思うと、童話調のあの文体になるんですよね(^.^;
あちらの煉獄さんは出番少なかったですが、好きと言ってもらえてうれしいです💕
あのお話は柱全員登場も目標の一つだった話でしたけど、そのぶん一人ひとりの出番は少なかったので、あれが初書きというキャラが多くて💦煉獄さんと宇髄さんは別の現パロシリーズでもレギュラー出演してもらってたから書きやすかったんですけどねw
長い&煉義じゃないのに読んでくださって本当にありがとうございます💕
今回のお話は人ではない生き物として書きましたので、どこまで動物らしく、どこまで煉獄さんや義勇さんらしく書くかという線引に、悩む部分もあったんです。ししうおとは言っても、私のなかでも獣の時点から煉義として書いていましたから、二人の本質からかけ離れさせるわけにはいかなかったので。
かといって、擬獣化として完全に中身は人の思考で書いちゃうと、別種の生き物として出逢ったことの意味みたいなものが薄れちゃいそうだし、そのため会話をさせるわけにもいかないしで、正直面倒くさ……ムニャ💦 えー、もとい、文体に助けられたってところはあります。おとぎ話バンザイ!w
とはいえ、エチチなシーンをあの文体でっていうのは、うん……具体的な描写一切なしR18未満な「なんとな~くエッチな感じがする……?」ぐらいの濡れ場って、難しいですね💦
視点替えについて。にゃんことワンコでも使ってる構成ですが、魚の視点になって初めて「こんな事を考えていたんだ」と驚いてもらえるよう、獅子視点の段階から気をつけて書いたつもりなので、モカさんのお言葉で我が意を得たりと喜んじゃいましたw
煉義おとぎ話として書きましたが、それでも獅子と魚のあいだに共通言語を存在させるのは、ためらいがありました。そこまで私にとって都合のいい世界にしちゃったら、獅子と魚である意味がないと思ったんですよ。けれども、一つもセリフがなく進んでいく話じゃ、読み手のみなさんにとっては退屈なだけかもと不安でもありました。
おまけに、言葉を介さずに行動だけで想いが通じ合う過程を書けなければ、獅子と魚の恋心に説得力がなくなっちゃう。だからモカさんの
>言葉を交わして理解しているわけではないけれど、相手の声から、行動から、何となく通じている感じ、好きです。
このお言葉に勇気づけられました。ありがとうございます💕
死にネタではあるんですけど、それでも悲しい話にはしたくなくて、あくまでも煉義が星座になったあとこそが大事だと思いながら書いたお話です。ゴールはスタート地点、前向きなハッピーエンドを目指して書いたので、希望に満ちた明るい終わり方というお言葉が、とてもうれしいです💕
前世に当たる獅子と魚の最期についても、獅子にとって前世の終わりは悲嘆のなかでになってしまいましたが、魚視点では幸せな最期にしたかったんですよ。
禁呪によって触れあうことを選べたのは、あの時点では魚だけなんですよね。魚の命は獅子がなくなっても続くはずなので、獅子は作中に書いたとおり残していく魚のことを思って願えない。獅子が亡くなることを確信したからこそ、魚はともに逝く道を選んだわけで、魚にとってはあの終わりはハッピーエンドです。だから前向きに未来を夢見ながらの最期にしたかった。かわいそうなだけの死にはしたくなかったんです。ほかに選べる道がなかったとはいえ、ちょっと一方的なハピエンになっちゃうので、獅子には記憶をなくしてもらっちゃいました(^.^;
というか、あの時点の魚なら一番強く願うのはやっぱり「獅子が自分のことを忘れてくれますように」だと思うんですよ。願いは本当はそれだけで、だから、いつまでもともにという願いはむしろ決意であり誓いなんです。天に願わず魚――義勇さんが自分で頑張ること。義勇さんなら魚になってもきっとそうするだろうな、と。
だからとても前向き。アレです、余生さんのあの穏やかな微笑み。魚が人の姿のまま亡くなったのならきっと、あの笑みを浮かべていただろうなと思います。
そういう私が言葉にせずに伝わることを願って書いた部分を汲み取ってくださるたび、あぁ書いてよかったなぁと心から感謝してます。いつも本当にありがとうございます💕
つぎのお話もなるべく早めにお届けできるよう、がんばりますね!