キメ学軸で周囲には内緒にしているつもりでバレバレなバカップル義炭のシリーズです。800字SSで書いたものも多いです。
学び舎アルバム 800字まとめ
キメ学で秘密(と本人たちだけが想っている)交際中のバカップル義炭のお話。800字で書いたもののまとめです。
学び舎アルバム 甘えん坊大王降臨の日
その朝、キメツ学園に激震が走った。 事の起こりは登校時の校門。仁王立ちした体育教師が、ひとつ咳をした。ただそれだけである。 冨岡先生だって人間だもの。しかも季節は二月初旬。春は名のみの真冬の寒さ。咳のひとつぐらいは出るだろう。なんて、思うよ...
学び舎アルバム 大混乱の顛末
針のむしろ。義勇にしてみればこの状況はその一言だ。端からすればイチャついているようにしか見えなかろうが、だからこそ義勇は正真正銘困り果てている。「本当のことを言ってください」「……それよりまず俺の上からどけ」「誤魔化さないでください!」「そ...
学び舎アルバム そのスマホ見るべからず
キメツ学園には、まことしやかにささやかれる噂がある。いや、それは噂というよりむしろ、警告だ。 曰く、冨岡先生のスマホを決して見てはならない。 言われんでも、先生のスマホを見る機会なんてないだろ。そう苦笑したりあきれたりするのは早計が過ぎ...
学び舎アルバム エンドレスハッピーエンドの始まりは(お題1:はじまり)
炭治郎が生まれて初めて恋をしたのは、中学の入学式でだった。いや、それではちょっと語弊がある。 その日、そのときになって、初めて自分の恋心に気づいた。それが正しい。 その心は、炭治郎が物心ついたころからずっと胸にあった。見ているだけでドキ...
学び舎アルバム ~おまじないは限定仕様~
煮詰まっている。それはもう、竈門ベーカリー特製のいちごジャム以上の濃厚さで。 義勇は、ジトッとした半目を己に向ける恋人に、思わず胸中で唸った。「……少し、気分転換でもしたらどうだ」 問うた声は、質問や命令というよりも、むしろ懇願に近い。だ...